キキのテーブルのブログ「4×6 -4つの目、6本の足-」

副鼻腔癌で顔が変形してしまった猫、Rちゃんの実例

動物と暮らし、彼らのことが大好きな人たちでも、
時に、心ないことを言ってしまうのを、ずいぶんたくさん見てきました。

たとえば、この子は「ブス」、「デブ」、
「おばあさん(おじいさん)だから」と、
本犬(猫)を前にして平気で言ってしまうような場合です。

 

アニマルコミュニケーターになる前の私も、実はそんな類の1人でした。

ある犬が(ゴールデンの女の子3歳)交配される相手に対して
言った言葉を聞いた時も、そうでした。

「私の好みじゃない雄犬がせまってくるって想像しただけで、
食欲も失せて吐き気がしてくるの!しまいには、下痢になっちゃう。
人間だって、そんなことあるでしょ?」

それを聞いた時、私はクスッと笑ってしまったのです。
もちろん、よくない笑いでした。

その当時私は、アニマルコミュニケーションの学校に行っていました。
こんな風に言ったゴールデンの女の子は、実習のモデル犬として来てくれた犬でした。

質問は…

「交配の前に、この子はいつも体調を崩すのですが、何か理由がありますか?」でした。

食色が失せるとか、下痢をするなどという症状は一切聞いていませんでしたが、
実際そうなると、飼い主さんは驚いていました。そしてよく考えたら、
相手の雄犬によって、平気な時もあると。

その当時の私は、自分が習っていながらも、まだどこかで半信半疑な部分があったのです。

だから、好みじゃない相手がせまってくると想像しただけでという感覚を
犬がもっていることが、信じられなくて笑ってしまったのです。

その時、私の心の奥ではこんな声がしていました。
(本当に、犬や猫がそこまでわかるの?まるで人間みたいじゃない)

 

習いに行っていた私でさえこうなのですから…悪気はなくとも、
動物たちが傷つくことを口にしてしまう方は多いと思います。
それが健康な時なら取り返しがつくでしょうが、彼らが病んでいる身だったらどうでしょう。
後から知って後悔しても、その子はもう旅立ってしまっている場合もあるのです。

 

ここのところ、闘病、それも終末期のセッションが、とても多くなっています。
私たち人間もそうですが、動物たちにも癌が多いですね。

今日の実例は、そんな癌の中でも、顔にできる癌にかかったRちゃんをご紹介します。

彼女を通して、動物達の考えが私たち人間と何ら変わらないことを、
知っていただきたいと思います。

 

ご相談内容を時系列で記してゆきます。

11月下旬に、2年ほど前セッションしたKさんから依頼が入りました。
16歳になった愛猫Rちゃんが、顔の癌(副鼻腔癌)になってしまった。
2〜3か月前、鼻の脇にぽちっとおできのようなものができ、
治療して1度治ったと診断された。ところが、11月初め、再び鼻の脇が腫れだし、
あっという間に顔が変形してしまった。今ではご覧のように、
顔に角が生えてたように腫れて、目も変形している。
高齢なことと他に持病がある関係で、積極的な治療はせず、
緩和治療をしている。
「Rはどういう治療を望んでいるか?また、
私にしてもらいたいことや、望みはあるか」…という内容でした。

添付された写真を見ましたら、かなり顔が腫れている
斜め横向きの上半身写真でした。

私は、今後どうしたいか本猫に聞くなら、
全身が写った写真がほしいとメールを送りました。

もちろん病気の診断等はできませんが、全身のエネルギーの流れや滞りを感じるには、
身体の欠けのない写真が必要だからです。

 

Kさんはすぐ、全身の写真を撮って送ってくれました。今から思えば、
名前を呼ぶなどして、カメラの方を向かせたのでしょう。
顔はしっかりカメラ目線、こちらを向いた顔でした。

その添付写真の画像を開いた時の衝撃を、私はずっと忘れないと思います。

(添付の↓ついた写真は現在のものです。屋上で撮った写真を送っていただきました)

胸に太い矢が刺さったら、こんなに胸が痛くなるでしょうか。

私は「あっ」と言ったまま、声が出なくなりました。

Rちゃんの、今の悲しみが洪水のように押し寄せてきます。

(ああ、ごめんなさい。ごめんなさい。無理に写真なんかもらってごめんね)]
と心で話しかけると、Rちゃんもすぐに返してきました。

「ママに伝えてほしい。ママ、ママ、私は元々とても綺麗な顔だったと思う、
Y太(一緒に暮らす猫)は味のある顔だけど、私は正統派美人だったでしょう?
その私が、こんな顔になってしまって、私は何よりもそれが悲しいの…
ママが毎朝、私の顔を見る度、言葉を発する度、
Y太がなんでもない風を装いながら、私の顔を見ないようにする度、
私は自分がどんな顔になってしまったかという悲しみでいっぱいになるわ。
だから、ママにお願いしたい。私の顔を見る時、大丈夫!
Rは、今でも世界で一番可愛くて美しい猫よ!と言って、励ましてほしいの。
毎朝毎晩、そう言って慰めて、励まして、私を安心させて」

 

Rちゃんは本猫自身が言うように、とても美しいキジ猫でした。
それは私も知っていましたが、彼女が肉体的な痛み以外で、
こんなに深い悲しみを感じ、真っ先にそれを訴えてきた。
そのことが衝撃であるとともに、深い感銘を受けていたのです。

 

動物たちがいわゆる下等な感情しかないのなら、真っ先に肉体的な痛みのことを
言ってくるでしょう。もっと薬を増やしてくれとか、痛みを止めてくれとか…
でもRちゃんは先に、心の痛み、悲しみを訴えてきたのです。
動物たちに深い心、高い精神性があることの何よりの証ではないでしょうか…

 

実はこの時ママのKさんは、獣医師から安楽死についても聞かされていました。

(私はこの時知りませんでした)そのことについてもRちゃんは知っていて、
ママが仕事へ行っている時、あるいは病院で旅立つのは嫌だ。
だから、自分に手立てがなく苦しみで残された時間を過ごす
(鼻の癌なので、呼吸がしにくい)時が訪れたなら、
私はママの腕の中で旅立ちたいと、ハッキリ意思を示したのでした。

 

それからこれも知らなかったのですが、K家はメゾネットタイプのマンションで、
屋上があるのです。Rちゃんは私に、屋外で風に吹かれる様子、
日を浴びて気持ち良さげにしている様子を見せてくれ、ママとそうして過ごしたいと言いました。

「天気のよい晴れた日に、ママに抱かれてひんやりした空気を感じ、
日差しを浴びたい。ママ大好きよ。私のこと好き?いっぱい言ってほしい」

 
私達の住むこの世は、有限の世界です。
愛する者、とくにペットは、私達が見送らねば看取らねばいけません。

そんな時、どうぞあなたの愛する子を、励まし、慰め、讃えてあげてください。

彼らが惨めだったり、苦しんでいたりしたらなおさらです。

肉体的にできることが限られている時でも、できることはたくさんあります。

 

残された時間を、豊かに過ごしていただきたいと思います。

 

今もRちゃんは、静かに闘っています。

とても辛いことを、同じように闘病している方のお役にたつならと

快く公開に同意してくださったKさんに、心から感謝いたします。

 

今病に伏したペット達が、愛と励ましに包まれて、少しでも穏やかに

過ごせますよう…心から、願ってやみません。

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若いころから美猫だったRちゃん

中々、グラマー

セッション後、行きたかった屋上へ連れてきてもらいました。

↓部分が腫瘍です。

 

  • 2018.12.06 Thursday
  • 23:14