キキのテーブルのブログ「4×6 -4つの目、6本の足-」

🐾おじいちゃんとシーズーの会話🐾 アニマルコミュニケーションが必要と思う時!

スポーツジムを辞めてから、週に2回ほど

一万歩目指して歩いています。

今日は、そんなウオーキング中にすれ違った

シーズーとおじいちゃんのお話しです。

 

私の住む町から小高い山を越えていくと、
開発が盛んな
古い町に出ます。

 

取り壊して更地になった土地や、代替わりした病院の取り壊し、

地元の不動産屋さんがあった所に建設中の、大手外食チェーン―
そんな一角を、
通りかかった時です。

 

人はある程度の年齢を越えると、男女の区別がつきにくい顔になってきます。

そんな顔になったおじいちゃん(ズボンを履いていたので、男性かなと)

が、小柄なシーズーを抱っこして、散歩していました。

散歩といっても、そのおじいちゃんはすり足みたいな感じでしか歩けないようで、
2〜3歩行ってはそのシーズーを下ろし、何やら1人で、ブツブツ呟いています。

シーズーは添付した写真によく似た、可愛い顔した男子とお見受けしました。

写真のシーズーは若そうですが、実際は、飼い主のおじいちゃんと同年齢のようです。
模様の境目は曖昧になり、関節が固そうで、毛も勢いがありません。

でも気持ちはとてもしっかりしている子で、おじいちゃんが下ろして何かブツブツ呟くと、
2本足で立ち上がり、前足でズボンの裾をかいています。
そして、「ワンワン」と、元気よく吠えるのです。

 

すれ違った時に視線が合ったおじいちゃんの目が、晩年認知症になった時の、
母と似ていました。

所在なげで、心ここにあらずの目です。

 

私はちょっと心配になったもので、足を止め振り返りました。

するとおじいちゃんは、こう言っていました。

(不明瞭だったので、正確には聞き取れなかったけれど)

「ここは、杉本さんちだね。あれ、どうしたかね、あの息子は…
挨拶もしないで越していって、こんなにしちまって(取り壊して)はてさて、
どうしたものだか…あれ、ここは病院だったかね、いや違うな」

するとシーズーが、すかさずワンワン吠えます。

私はおじいちゃんの言うことに集中していたもので、
そのまま、シーズーの言うことも聞こえてきました。

「おじいちゃん、ここは病院だよ!おばあちゃんと、よくここに来たよね。
病院だよ、病院だよ」

シーズーの顔を見たら、丸い目をさらに丸くして、必死に訴えています。
その目に焦点が合ったら、涙が出そうになりました。

その子の健気な気持ちが伝わってきたからです。病気のことは聞かされていないようで、
でも家族の中で、おじいちゃんに対する扱いが変ってきたことを、このシーズーは、
淋しく思っているのです。そこで、必死で正しいことを訴えています。
思い出してくれれば、昔の立派な自慢のおじいちゃんに戻ってくれると、
信じている。そう、伝わってきました。

 

おじいちゃんの足元がおぼつかないのでなんだか気になって、
私は見守るような形になって、目で追い見ていました。

すると、小道の奥の家の勝手口が半分くらい開いていて、おじいちゃんに
よく似た顔の女の人が、立っていました。

おじいちゃんは相変わらずすり足で、2〜3歩歩くとシーズーを下ろし、
目の前の家を、まるで遺跡でも眺めるような顔で見上げています。

するとシーズー君が、また必死で吠えています。

 

あまりに吠えるもので、とうとうその女の人が出て来てその子を小脇に抱え、
おじいちゃんの手を引いて、帰って行きました。

その時、シーズー君はこう言われていました。

「もう、ロンは、うるさいんだから。待ってあげてって言ってるのにね、
おバカちゃんだわー」

その女性の口調から悪意はなにも感じませんでした。
むしろ、このシーズーを
可愛がっているのが、よくわかりました。

 

でも、このシーズー君の気持ちを知っていたなら、こう言ってあげられたのに…

「おじいちゃんに付き合ってくれて、一生懸命教えてくれてありがとうね。
おじいちゃんは病気だから、今は仕方ないけれど、
ロンのおかげで、きっと思い出してくれるよ」

 

街角でこんな光景を見るたびに、つくづく思います。

「どうぶつたちは、偉いなぁ」と。

 

  • 2018.06.13 Wednesday
  • 22:55