キキのテーブルのブログ「4×6 -4つの目、6本の足-」

☆愛しい人へのラストメッセージ 海苔子さんのケース☆

私たちアニマルコミュニケーターの所へ、愛するどうぶつの声を
聞きに来るのは飼い主さんですが、本当のところは、どうぶつ達の必死な思いが
飼い主さんへ伝わって…もっといえば、伝えたい切なる思いがあって、
どうぶつ達は、私たちの元へ飼い主さんを連れてきている。

 

そのことをわかりやすい形で示してくれた3頭の猫たちの
実例2は、海苔子さんという4歳の女の子です。
実例1でご紹介した正平君も、偶然を装った必然としか
言いようのないタイミングで、様々なことがおこりました。

今回も、また然りです。

最初は、「猫びより」という雑誌の取材が、海苔子さんの
お姉ちゃん、Fさんとの再会でした。
再会というのは、Fさんは、2年ほど前に私のセッションを
受けているからです。

今回は取材が主目的でコンタクト取って下さったのですが、
取材日が決まってからふっと、海苔子さんのセッションも受けたい!と思ったのです。

それというのも、海苔子さんは人間に換算したら
30そこそこという若さでありながら、老齢猫に多い慢性腎不全を
患っていて…そのころ症状がぐっと進んだのでした。

なにかあった際後悔しないよう、彼女の気持ちを聞いておこうと、
Fさんは思いたったのでした。

聞きたいことは、今海苔子さんが望むこと(実現可能な範囲のことで),と、
逆にしてほしくないこと(実現可能な範囲のことで)。
実現可能な範囲と言ったことについて、少し補足説明したいと思います。

愛猫が慢性腎不全になった飼い主さんはご存じだと思いますが、
人工透析をどうぶつに行うことが実質難しいため、それに代わる治療として、
毎日の点滴があります。皮下に点滴してあげることで、腎不全特有の脱水や、
体内に溜まった老廃物を緩和できるのです。
この皮下点滴は、腎不全の末期になると、ほぼ毎日行うことが望ましいのですが、
毎日通院するのも厳しいものがあります。そこで獣医師指導のもと、
自宅で行うのを許可してくれる先生もいます。
私も今丁度、リリーに皮下点滴をしていますし、老齢猫は腎不全に羅漢することが多いので、
点滴は慣れているのでした。
私が猫の皮下点滴に詳しい。実はこのことが、セッションを受けることになった、
偶然のような必然の1つです。

 

それではここから、海苔子さんとのセッション内容を
ご紹介していきたいと思います。

まずは、コンタクト取ってすぐに感じた彼女の印象から…

明るくおきゃんでマイペース 自分がこうしたいと思ったことをやり 
回りや他の猫の思惑に左右されない 強い自己をもっていて あっさりした性格(切り替えが速い)
今の疾患は前世からの因縁の持ち越しであり 海苔子さん自身 深い部分ではそのことを了承している 
5歳の誕生日(6月ごろ。セッション時は2月中旬)が最大の寿命であり そこを一つの目途においている 
これでも自分は ずいぶん長く頑張ってきたと思っている

 

そういうことを私に伝えた後、日当たりの良い明るい所に居る姿を見せてきた。

事前情報として聞いたところによれば、海苔子さんは生後2か月くらいの時、
路上で衰弱しているところをFさんが保護したのだった。エイズも陽性だったことから、
元々身体が弱く、こうして大人になっても3キロに満たない小柄な猫。


そういう病弱さを、ほとんど感じさせない強いエネルギーに、私はびっくりしてじっと見入ってしまった。
腎不全末期といえば、身体がだるくて仕方がなく、ほとんど寝ているような状態のはずだが、
海苔子さんの気持ちは、まったく負けていない。


自己紹介して、お姉ちゃんから頼まれて来たというと、すぐに喋りはじめた。
「いわよー。聞きたいことってなにー?」
「ああ、毎日お薬飲んだり点滴しているとおもうけれど、嫌だなって思うことある?」
「口に何か突っ込まれるのは嫌ー!苦いのよ。食感のワルイシャリシャリしたのも嫌ー」
シャリシャリというのは、老廃物を吸着する活性炭のような薬のことだ。
「ああでも、そのお薬はあなたの身体の治療に必要なこと、知っている?」

 

海苔子さんは終始、跳ねるような感じの勢いのある口調で、返事も間髪入れずと
速いのが特徴的だった。
「そんなことかわってるわ、もちろん。お姉ちゃんにいつも言われているから。
そしてね私、性格がいいでしょう!その時は嫌だーとか騒ぐけれど、
あとは、意外にケロッとしちゃうの。だから、どうやったら少しでも楽に飲ませられるかとか…
お姉ちゃんはいつも悩んでくれてるけれど、考えなくてもいいわよ。だって嫌なものは嫌だし、
あんな物を少しでも楽にとか…ないと思う。お姉ちゃんも分かってくれていると思うけれど、
今の治療をしても、私の身体は良くなることはもうないの。生きている限り、徐々に進んでいくのよ。
だからやってくれるお姉ちゃんが、毎日シンドイ時、少し休んでくれていいと思う。
たとえば、朝晩の薬を、ああ、もう今日は1回でいいやとか」

この話をするとFさんは驚いていたが、ちょうどその当時、点滴の回数や薬が増え、
それに反比例して海苔子さんの食欲は落ち、それでもやり続けることの心的負担や迷いを、
Fさんはすごく感じていたのだ。


私は今でも不思議なのだが、海苔子さんとのセッションが決まった時から、
なぜか、次の質問をしなければいけないような気になっていた。

「毎日の点滴はどう?」
「点滴は嫌だけれど、やってもらえば楽になるの」
ここで大きく身を乗り出してきて…
「問題は、やり方なのよ!!やり方は大いに改善の余地があると思うの。
今回この人(私前田のこと)を呼んだのは、それが大きいの。やり方を、この人に聞いてちょうだいー! 
ああもう、私の采配ってすごいわ。(私を吟味するように眺めて)ドンピシャの人なんだもの」


海苔子さんがこう言ったとFさんに伝えると、しばらく首をかしげていたが…
「そういえば、毎日針を刺す時、後ろを向いてギャッ言って怒られます」

そこでよく聞いてみれば、背中の皮下に刺す針が、すごく太いものを使っていました。
こんな太い針を、朝晩背中に刺されたのでは痛くてたまらないだろうし、
下手をすると、背中から液が漏れてしまいます。

私はもっと細い針に変えてもらうよう先生にお願いすることと、
細い針でも時間を短縮できるような工夫と針が抜けないようにするひと手間等を、Fさんに伝えた。

 

この後海苔子さんは、大好きなベランダに出て日向ぼっこをしたいことなどを、雄弁に語り、
最後に力強くこう言った。

「お姉ちゃん、私のために大変な思いをさせてしまって、ごめんなさい。
私、これでもすごく感謝しているよ。ああそう、最期までお家で過ごしたいな。
最期まで明るく、強くやっていきたい。湿っぽいのは嫌よ。それが私のスタイルだから!」

 

海苔子さんに残された時間はそんなに長くないとは感じていたが、報告してからちょうど1週間、
あっさりした彼女の性格を象徴するように、海苔子さんは、この世から卒業していった。


Fさんからいただいたメールを記します。
「ちょっとご報告ですが、海苔子、先ほど15時ちょうどに
旅立ちました。
先週半ばから食事を受け付けなくなり、昨日の15時に
発作が起きだしてから丸1日も頑張ってくれました。
夜から明け方にかけ、何度ももうダメかと思うような
大きな痙攣がありましたが、文字通り“ハートが強かった”せいか、
私たちも驚くような頑張りを見せてくれ、最後は天国に
駆け上がるような仕草で彼女らしく思いっきり走って逝ったんだと思います。
(現世の不自由からも解放されて)
せっかく前田さんには点滴の改善策をご指南いただいたのに
少し旅立ちが早まり、実践回数が少なかったのが残念ですが(笑)
あのタイミングで彼女の声を聴かせていただいたことで、私たちも
心構えができ、慌てず悪あがきせずに済んだ気がします。
本当にありがとうございました。
まだまだ彼女の不在を受け入れ、心の整理がつくには時間がかかりそうですが、
ひとまずご報告と心からお礼を申し上げます」

 

海苔子さんの明るさ強さを、私は時々今でもふっと思い出すことがあります。
小さな身体にギュッと詰まった、太陽のような明るさ、勇気、強い意思や希望を感じたものです。

死は終わりではないし、悲しいだけのものではない。一見不運に思える病気にだって、深い意味がある。
海苔子さんのセッションは、この場に書ききれない深いことを、たくさん示唆してくれました。


あらためて、ありがとう!!と言いたい気持ちです。

次は必ず、健康な肉体をもって転生しますようお祈りいたします。
Fさんと海苔子さんに感謝をこめて!


長文お読みくださり、ありがとうございました。

ラストメッセージ\喫新。まだお読みでない方はこちらから
http://kikinotable.jugem.jp/?eid=519

  • 2017.03.20 Monday
  • 17:09